情報病についてのQ&A

自分と他人をくらべることは悪いことなのですか

いいえ。自分と他人をくらべること自体は悪いことではありません。情報病は、自分と他人をくらべることにとらわれて、ほかの大切なことが見えなくなることです。例えば、食べすぎは体を壊しますが、食べること自体は悪いことではありませんし、むしろ必要なことです。同じように、他人とくらべるすぎることが悪いのであって、他人とくらべること自体は悪いことではありませんし、必要なことです。つまり「バランスの問題」です。

スマホが悪いのですか、もしくは、ネットやSNSが悪いのですか

いいえ。スマホもネットもSNSもそれ自体は悪いものではありません。問題は、他人とくらべることにとらわれて、ほかの大切なことが見えなくなることです。

スマホ・ネットを悪いものとして考える方法では情報病の問題は解決しません。スマホ・ネットを禁止したところで問題の先送りにしかなりません。スマホ・ネットと共に生きるためには、本人やまわりの人が、他人とくらべることより自分の好きなことを第一に考えて生きている環境が必要です。

人は大昔から他人とくらべていたのに、なぜいま問題なのですか

もともとスマホやネットがなかった大昔から、人は、他人とくらべあうことで社会を安定させてきました。問題は、スマホとネットの組み合わせによって「手軽」に「無限」に他人とくらべられるようになったため、くらべる範囲が爆発的に広がったことです。昔は社会やコミュニティが小さかったので、くらべる範囲がせまく、よい意味で「勘違い」の自信を作ることができました。しかし、現代ではワイヤードで無限の他人とくらべることになり、その勘違いは許されなくなりました。情報病の登場による個人の自我の喪失は、スマホとネットによって歴史的な変化を迎えている人間にとっての代償とも言え、また未来への大きな試練と言えるかもしれません。

人間にとっての「くらべる範囲」の広がりは、大昔の印刷技術の発明から始りました。

情報病を診察できる病院はありますか

いいえ。情報病はスマホ・ネット依存の予防・啓発を目的とした考え方であり医学的根拠のある病名ではありません。そのため、情報病として受診できる病院はありません。

もし心の調子が悪く、日常の生活に支障が出ていたり、悩んでいる場合には、医療機関で医師の診察を受けてください。もし、スマホやネットに依存して日常生活に支障が出ている場合には、依存症についての医療機関や相談窓口までお問合せください。また、心の不調で日常生活に支障がでている場合には、心療内科・精神科ほか自治体などが開設している精神保健関連の相談窓口までお問合せください。

こぐまワクチンはあくまで考え方を提供することしかできません。脳や神経の疾患となっている場合に役立つことはできません。どうか無理をなさらず、ご自身を大切にしてください。

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