情報病から回復とは「自分が本当に好きなことを見つけ、それを一番に考えるようになること」です。情報病に気づき、本当の自分と向き合う準備ができたら、次は本当の自分が好きなことを見つけます。
もともと、情報病になると、その症状によって自分の本当に好きなことが自分でも分からなくなります。ですから、自分が楽しいと思えることが何なのか思い出すところから始めます。健康な人にとって「自分の本当に好きなこと」はだいたい、遊ぶ、体を動かす、音楽を聴く、踊る、散歩する、綺麗なものを見る、絵を描く、物を作る、などです。つまり子供時代に好きだったこと、他人とのくらべあいを知る前に好きだったことを中心に探していきます。
情報病になると、その症状によって、本当に好きなことがとても価値が小さいことのように見えます。スペックにまったく関係がないですし、子供っぽくて、時間を使うのはもったいないことのように見えます。しかし、その一見小さく見えることこそが、心の安定、つまり幸せの正体です。本人がそれに気づいた瞬間から、回復が始まります。他人から理解されなくても、勝ち組のようになれなくても、自分が楽しいと思えればそれでかまわないのです。
情報病はすぐには治りません。そもそも他人とくらべることは本能ですからゼロにはなりませんし、ゼロにする必要もありません。大事なのは、自分が本当に好きなことを一番に考えていること、つまり、自分の本音に嘘をつかずに生きていることです。