ワイヤードは一度入るとなかなか抜け出せない

自分と他人をくらべあう場所「ワイヤード」は、一度入るとなかなか出られなくなる力を持っています。これは依存性(いぞんせい)と呼ばれ、アルコール・麻薬・覚せい剤などが同じ力を持っています。ワイヤードに出入りするために使うスマホとネットは、社会とつながるために欠かせないものですが、同時に、あなたの自由を奪う可能性を持っています。

ワイヤードが依存性を持つ理由は次の通りです:

「不安」と、それを消す「安心」がある

勝ち組を見たり、他人からマウントをとられると不安を感じます。また、負け組を見たり他人へのマウントに成功すると、その不安は軽くなって安心します。もしワイヤードにいて不安だけしか感じないなら、そこに長く居ようとは思いません。しかし、安心があることで、不安があるにもかかわらず、そこに居つづけたいと感じます。

心理学では、不安から逃れるために同じ行動をくりかえすことを「負の強化(ふのきょうか)」と呼びます。負の強化は、アルコール依存症などの多くの依存症に見られます。

スマホの手軽さとネットの無限のひろがりがある

依存性を持つものには、(1)簡単にはじめられる (2)使ってもまたすぐに手に入る、という特徴があります。アルコールはお店で買えて、無くなってもまたすぐ手に入ります。ワイヤードにもこれと同じ特徴があります。

  1. ワイヤードは、スマホをタップするだけで24時間365日いつでも参加できます。朝起きてすぐにワイヤードに入れます。通知音が鳴って、ワイヤード側から呼ばれることもあります。
  2. ワイヤードには無限の参加者がいます。いくらでも勝ち組を見つけて不安になりますし、いくらでも負け組を見つけて安心できます。

仲間ができるとさらにやめにくくなる

ワイヤードでは仲間が生まれます。例えば、誰かにマウントをとられて不安になり、「私はあの人すごくないと思う」と投稿したとします。その投稿に「いいね」が付いたり同意のコメントが付くと、不安は消えて、同時に、同意してくれた人に強い一体感を感じます。

禁酒・禁煙をするときにお酒を飲んでいる人やタバコを吸う人がまわりにいると、なかなかやめられません。ワイヤードも同じように仲間がいることでやめにくくなります。

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